厨房で逢いましょう

今日は映画の日で、渋谷東急Bunkamuraル・シネマでドイツ映画「厨房で逢いましょう」を観てきた。
このタイトルが日本向けなのでしょうか?スクリーンではEDENになっていた。
厨房で逢いましょう (スクリーンノベルス)
この映画の始めの方では、シェフグレゴアが食材を汚く扱っていたのが不愉快だった。なにも鴨の毛をむしる場面がいけないのではなく、タコの足をかじってそれを鍋に掘り込んだり、何でも腹で拭いたり、食材を投げつけたり、不衛生な印象が嫌いだ。
不快感のまま場面が進んでいくうち、彼の表情が少しづつ変化していく様子がそれを越えさせていった。

カフェでウェイトレスをしているエデンが、一見冴えないけれど、実は超一流のシェフ、グレゴアのお菓子を一口食べたときからグレゴアの料理のとりこになっていく。
エデンが突然グレゴアの調理場に訪れた。その時しぶしぶ彼は料理を振舞うが、嬉々として食べ入る彼女の姿に喜びを覚えた。
グレゴアは時々訪れるようになった彼女のために料理することが楽しみになっていった。
それが如いてはレストランの顧客の舌を満足させ評判は評判を呼び、予約の客でいっぱいになっていた。
何でもそうだけれど、特に料理と言うものは顔が見える方が作り易い。
その顔を喜ばせたいがために出来る限りのことをしてあげたい気持ちは痛いほど良く分かる。
デブで全然今までもてなかった男がひょんなことから恋心をに目覚め、普通の主婦エデンにせっせと時間外に料理を食べさせる姿に不器用な男を感じる。
下心も野心も無く、自分には料理しかないと、彼女の夫にもそう言いきる。
ところがこの夫は嫉妬深くて暴力的、問題がおきてくる・・・
ハリウッド映画にはない、所々ウィットに富んだくすぐられる場面やストーリーがある。

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