このタイトルをみて?っと思ったでしょう。
私も出かけるまでそう思っていた。
太魯閣渓谷は花蓮からちょっと北北西に走って川沿いに続く断崖絶壁が見事な渓谷です。
渓谷に入っていくと、道路工事での犠牲者のお陰でここを訪れることが出来るわけで、その殉職者を祀っている長春祠を左手に見ながらバスは進んでいった。
燕子口という最も渓谷が狭まった所がこの太魯閣渓谷のハイライトでバスを降りて、狭い歩道をポツポツと歩いて見た。
車でさっと通り過ぎるのと違って谷を覗き込むと吸い込まれそうなくらいに切り立った崖の上に立っているのが良くわかる。
又バスに乗り暫く進むと道路幅がやや広めの所があったと思ったら、何とこの大きなバスはUターンを始めた。
こういうことだったのか、この渓谷の観光時間が40分足らずしか取っていなかったのです。
以前ここに来たときには、一番奥の天祥で泊まったから、もっと時間が掛かるはずと、勝手に思っていただけだったのだ。
良い景色もあっという間に終わって渓谷を抜けると一目散に大理石工場へ参観へ。
台湾経済のため、添乗員杜さんは一生懸命だった。
勿論、広大な工場とみやげ物売り場はとても立派。
滞在時間はお察しの通り、太魯閣渓谷見学よりも長かった。
集合時間よりも早く皆は集まり、バスに乗り込んでいく。
誰かが言っていた。「早くバスに乗ったら怒られるかしら?」
んなバカな。遅れて注意を受けることはあってもねぇ。
11:30に花蓮駅から列車に乗って一路台北へ。
昼食は駅弁。これが美味しくてボリュームがある。
一見どうと言うことはないけれど、食べたら後を引くうまさ。ご飯は日本の方が断然美味しいけれどこれは肉などのタレが染みこんで独特の旨みを出している。
八角の風味が強すぎずほんのりとしている。この独特の風味が嫌いな人には気の毒だと思った。
釈迦頭を食べる筈だったが、柔らかくなっていなくて食べられない。台北で見つけたら買おうともくろむ。
列車の右手が海岸で絵の具のような水色がきれいだ。
ゴトゴト揺られて台北駅には14:10到着。ほぼ予定通りの運行だった。
駅前からバスに乗り、故宮博物院へ到着。90分間の見学で、このツアーとしては満足な時間配分でしょう。
一番見たいのは翠玉白菜でキリギリスとイナゴが付いている白菜の彫り物。
勿論館内は撮影禁止だから画像はない。故宮博物院のサイトには出ています。
とにかく館内は広い。マップが要るので皆と入ってから、静々と入り口に戻り地図をゲットして、二人で作戦会議。
見たいところをピックアップして廻る。そして忘れてならないあの白菜のフィギアとか絵葉書を買う。
お餞別をくれた娘のリクエストに白菜系の何かが欲しい!!これで一応手に入れた。
今まであちこちのみやげ物店で探していたが全然無かった、やはり地元でナイトだめ見たいですね。
ちょっと余裕をもって外に出ると空気が案外美味しくて気持ちよかった!
次に行くのは衛兵交代を見に忠烈祠へ行く。
遠くから眺めるこの忠烈祠はとても広くて大きい。
台湾は徴兵制のある国で、その中でも優秀な人がこちらに配属されるそうで、ここに居れば自慢の息子になる訳で。
もっとも徴兵制といっても制度の無い国は珍しいから、一般的にはごく普通の風景なのでしょう。
衛兵は瞬きも人前ではしない。一点を見つめてじっと立っている。
時々、人が来て両手を顔にかぶせて一時置く風景に、疑問をもったがあれは瞬きをさせているのではないかと推測をしている。
カナダの街角のパフォーマー顔負けの立位だった。
また、買い忘れの無いようにとの心遣い?で民芸品店へご案内。
やっと夕食に行く。
石鍋料理と北京ダックの豪華版。大好きな北京ダックに舌鼓をうつ。
とっても大きな石鍋がグツグツと音を立てて煮えたぎり、仲居さんが一人づつ取り分けてくれる。
中華はいつもこうでなくちゃ。
同じテーブルの例のおじいさんは「俺はそのダック、食べないから誰か食べてよ。」
遠慮せずにちゃんと頂く。う~んカリカリしてちょっと甘味噌ふうのタレで美味しい。
たらふく食べて夜の台北に繰り出そうと思っていたら、なかなか終わらない。
ボールペンやら石の表札やらの注文をとりに業者が来て、営業活動が活発に始まった。
同席のあのお爺さんグループはせっせと一族の名前を書き出している。
孫や曾孫にお土産にするそうな。
ホテルには8時近くなってやっと到着した。
荷物を置いてさっとシャワーを浴びて、いざ台北!
台北駅には15分くらいで着いた。駅ビルには妙な物があちこちに売っているはずだった。
ところがである。駅ビルは全面改装工事で上には入れない。
外からは全然その気配は感じられず、残念至極だった。
地下道やあちこちを歩き回って、バブルティーを買って飲んだりしながらホテルへ戻っていった。
総統府の建物はライトライトアップされて立派な雰囲気を出していた。
見とれていると、外国人から声をかけられた。
「あの建物は何ですか?」
ガイドブックで総督府と分かるとそう告げた。
「なに人ですか?」
と聞かれ日本人であること、東京から来てるというと、
「自分はアメリカ人だけど大阪から観光で台北にきているよ。」
だって、何となく近しい気分になった彼は嬉しそうにいくつか言葉を交え去っていった。
Paradise Hotelに帰り着いてから、身支度を整えて横になる。
娘はあっという間に寝息を立てて眠っている。
こんなに寝つきが良いなんてうらやましいかぎりだ。
結構疲れているけど、ごろごろ寝返りばかり打って寝付けない。
うとうとしていて気付くと最終日の朝になっていた。