4月25日朝、部屋の窓を開けると朝靄が低く垂れ込めて岩木町を包んでいた。日が高くなるにつれて靄は引いてゆき、空にも青が見られるようになっていった。
やったぁ!桜の花には振られたけれど、お天気には恵まれたかも、とお弁当スタイルの色も鮮やか朝食をすませて、五所川原市の金木町に寄り鯵ヶ沢を通って深浦町の海岸線を進み千畳敷、、十二湖からターンをして岩木町へと戻って来た。
その間、深浦町付近からポツポツと振り出し一時はザアザア振りになったけれど何の何の車から降りて散歩をするときには影響なし!
傘をさす間はなかった。
太宰治の故郷、金木町では資料館が月曜日でお休み、それでも生家斜陽館は開館していて見学できた。明治に建てられた大きな家で、金融業をしていただけあり道具類も贅沢なものが沢山展示されていた。彼の作品は世界中で何カ国にも翻訳されていた。
それにしても道路を走る車の少ない事ったらない。
海も見たいと鯵ヶ沢町方面に方向転換をする。お腹の虫も騒ぎだすころ丁度鯵ヶ沢漁港が見えてきた。その近くに道の駅ならぬ海の駅わんどに入っていった。
地場の海産物が豊富に売られている。あぁ、買いたい衝撃が走る。鯵ヶ沢湾内産のトゲクリガニがもそもそ動いている。見かけは悪いが美味しそう!!ケガニも並んでいる。安いんですよもう。大きなフジツボも生きたままある。うに、イカ、ソイ、カジカ・・・・
このフジツボは夕べの食事にも登場して喜んで、売っていたら買って帰るつもりだったけれど、生きているからぅ~ん残念!!
日持ちするものを購入、ニシンの糠漬け・・・これは関東ではめったにおめにかかれぬ。焼干しのセグロイワシ、カルシウムたっぷり。ここ海の道わんどで、この付近で美味しい食堂を聞き再び車を走らせる。
すぐに見つかったが「本日休業」あらら、月曜休みは多いのね。
埠頭で網の清掃作業をしている漁師さんに情報を取りに行ったらやはり同じ店を教えてくれた。仕方なくその隣りのとっても地味な店に入ってランチを頼む。といってもここは漁師の店で、魚を選んで焼いてくれた。なんと600円。ほかの3人は喉が渇いたとみえてビールを頼む。ここで運転を交代する。それほどお酒は好きではないから人が飲もうと全然気にならない。それにしても美味しそうに飲む。お変わりもしている。
鯵ヶ沢から深浦へと海岸線をずっと進んでいく。カーブが多いし景色は良いし、風雨になり海では白兎が走っていた。千畳敷に着く頃雨はあがり、引き潮で広くなった千畳敷の岩の上をトコトコと散策して歩く。ここは寛政4(1792)年の地震で岩棚が隆起してできたという海岸で、その岩は柔らかいせいか波に洗われ面白い景観を作っている。細く縦に削られた所では波が打ち寄せると高く水しぶきを上げるのが見える。
車に乗り走り出すと再び雨は降りはじめる。やはり素晴らしい海岸線は続きやがて十二湖の看板が見え左折して森の奥深く入っていく。道は更に曲がりくねり登坂道を注意深く進んで行くとあちこちに湖というより池が木陰から見え隠れするようになっていく。この十二湖とは沢山の湖があるぞ!ということからこの名がついたそうで、実際には大小33の湖があるそうな。