母が入院をした。
緊急を要するものではないけど、ちょっと行って来るわ・・・程度の軽い気持ちで彼女は入った。
高齢だから、歩かなくなることを危惧した。
それでなくとも、長いパーキンソン病とのお付き合いで少しづつ外出は減ってきていた。
年中転んで、アザを作っては「ほら、ここでしょ。こっちにもね。」
と、見せて自慢するのが常だった。あんなに転んでも骨折しないのはとてもラッキーに思える。
そんなだから、入院したらトイレには必ず看護師が付き添うことになっていた。
束縛されるようで嫌らしいが、転ぶと困るという病院の方針だからと、観念をしているようだ。
見舞いに行くと、疲れるからと、動きたがら無くなっていた。
ほんの数日しか経っていないのにである。
車椅子など格好悪いと嫌っていたのに、楽を覚え座りたがる。
歩けなくなると困るのは本人だ。
作戦を考えて病室から出して動くように促すべく、娘たちにも指令を出す。
病室で話をしないで談話室で話す。安全のため車椅子もやむを得ないが、座るだけでなく押すことを勧める。
そして大変そうだからと、面倒を見過ぎないように、自分で出来ることを取り上げずさせる事。
帰るとき、ベッド上で手を振るから、
「見送ってくれないの?」と言ったら、部屋入り口まで送ってくれた。そして私達が角を曲がるまで手を振っていた。
その気になったらちゃんと立って歩くが、いつまでもそうあって欲しい。
-
最近の投稿
-
最近のコメント
- 5人目の孫誕生 に Sachie より
- 5人目の孫誕生 に ぽ2 より
- 被災地のほんとうの声 に Sachie より
- 被災地のほんとうの声 に manabu suzuki より
- マッターホーンのダミエ に Sachie より
-
アーカイブ
-
カテゴリー
-
メタ情報