「タイドランド」ミッチ・カリン作、金原瑞人訳。
”父さんは椅子に座ったきり
動かなくなってしまった。
なんだか、いやなにおいもしてきたし。
ねえ、起きて。
死んだふりをしているの・・・・?
11歳のジェライザ・ローズは母さんが死んだ後、父さんに連れられてテキサスにやってきた。勇ましく探検に出かける少女のお供は首だけのバービー人形。ある日、原っぱの先で黒いワンピースの幽霊女に出会う。その瞬間、何かが動き始めた—–。
南部の乾ききった大地に現れる幻のタイドランドのように捕らえどころのない、孤独な少女のグロテスクなまでの空想世界。一度読むと、死ぬまで忘れられない強烈な印象を残す、今、世界で最も注目される若き天才作家の挑戦!”
何ていう言葉に誘われて読んでみた。それほど強烈な印象ではなかったなぁ。バービー人形の首や手足たちも一丁前に口聞いて、ある意味お伽話風で、いつの間にか少女ジェライザ・ローズは脱皮をしていく・・・ってなお話。
テキサスの乾燥地帯に不釣合いなタイドランド(干潟)があった。