朝摘みブルーベリー

早朝、何と6時に起きてブルーベリーを摘みに行った。
blueberry

虫除けスプレー、古ワイシャツ、帽子を目深にかぶり、タオルを首に巻きと、重装備でいった。
家から15分位で江南町の農家に着く。このときばかりは田舎に住んでいて良かったと思う。

腰に籠をくくりつけ、いざ出陣!
ここら辺のブルベリーは収穫時期を迎えたばかり、いいタイミングで出てきた。
まず、ブルーベリーは大きい粒を狙うのが鉄則だ。
よく、果物は南側で日を一杯受けたのが良い、とか、昼夜の温度差が甘みを増し良いものが取れる、という。
しかし、ここのブルーベリーには当てはまらない。こういう常識を知らない人にはもってこいかもしれない。

まず、さっと見渡して、木の表面に見える大粒の実を摘んでいく。ちょっと摘むとぱらぱらと落ちてくる。そして、枝をつまんで持ち上げその奥を覗くと大きくなった実がぽつりぽつりと成っているのがある。日当たりは悪いでしょうに、これが美味しいのです。

ここの畑には数種類のブルーベリーがある。その中で、真ん丸いのは香りは少ないが甘く、よく見かける種類。
丸みの中に六角っぽく、上部がカッパの頭のようなのが酸味、味と香りのバランスの良い私好みのがある。これは実のつきが、先のより悪い。収穫の絶対量がどうしても少なくなってしまうようだ。
それらを、摘みながら食べ、うん、これは甘い、ちょっと酸っぱいかな?と独り言をいいながらせっせと摘んでいく。

7時を過ぎて、暑さがぐんと増してきて汗がタラリと流れる。
目標量2kg、急がないと水銀柱はどんどん上がってしまう。
ある程度腰の籠に溜まると大きいザルに空けていく。そうしないと、ちょっとかがんだ時にぱらっと、こぼれてしまうからだ。

まごまごしていると咽も渇くし脱水症状になってしまう?
そうでもないんですよ。
何故なら、摘みながら口に運んでいるからで、ミネラルたっぷりの水分摂取が出来ているわけだ。

ここのブルーベリーにとって夜の低温化は無用とのことだ。熱帯夜が続くと甘味が増してきて品質が良くなってくるという。最近は寝苦しい日が続いているし、台風などのように強風、雷雨にあたっていないから、特に美味しいベリーが採れる。
風や雨にあたると折角収穫時期を迎えた実が落ちてしまうし、降った次の日には水っぽくなってしまう。

生り物のことだから、思うように行かない事もあるだろう。
枝にたわわに成っている実が摘み終えるまでに、台風などに見舞われないようにと願うだろう。
その一方で、涼しい夜が欲しいし、水源では雨が欲しい。
自然のバランスで痛み分けの原理がうまく働いて欲しいというのが正直な気持だ。
気持、なのね、この件では何にも出来ない自分がいる。

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