York Royal Hotelの横から空港行きのバスが30分間隔で出ている。このリムジンバスでピアソン空港へ向かった。
トロント、13時発のエア・トランザットに乗るはずだった。
ところが、このエア・トランザットは搭乗にルーズな航空会社の定評があるらしく、時間が来ても誰も椅子から立ち上がろうとしないばかりか、何のアナウンスもない。
隣の女性が、「この分じゃ、2時間はダメね」と言う。????「そうよ、いつもこうなの。信じられないでしょ。」ある乗客など、床の上でグウグウ寝ている。
西に戻るのが嬉しくて、さっき、バンクーバーのホームステイ先に電話すると残念ながらサンディは外出していたが、15時に着く事を伝えた。それなのに・・・
結局、飛行機は2時間半も遅れて離陸。その間、何の理由も説明もない。唯、遅れると、言うだけ。仕舞にはボードの時間表示も過ぎたまま。
バンクーバーには17時40分にやっと到着した。時計を2時間戻した。
余裕でウィスラー行きのバスに乗れるはずだったのに、もう!!タクシーを飛ばしてメインステーションに行って貰い、ぎりぎりでグレイハウンド・バスに乗れた。
グレハン・バスは予定通り、21時半頃、ビレッジに着いた。ジョーイがお迎えに来てくれた。宿を出てからウィスラーまで実に12時間半、あぁ草臥れた。トロントからウィスラーは遠い!!
朝寝をしたが調子は今ひとつだった。
キャンパスにはひときわ高いメモリアルタワーが建っている。ここのシンボルだ。その近くのビルに店があり、必要なものは何でも揃う。
昼には学食でピザを食べ、メモリアル大学そばのLong Pond, Kents Pondまでハイキング。
森の中に入るとひんやりして気持いいが日向に出ると照り付けが強い。
水面に走る風は実にいい。ポイントポイントにあるベンチで休み休み5km位は歩いたろう。
茂みの中にインディアンパイプの群生を見つけた。
この土地では雨が少ないのか、木の立ち枯れが多いし、大きく育った木もない。岩ばかりで保湿が充分でないのだろう。
夕方、部屋に帰り着き、洗濯をする。終わるまでの間、テレビを見たり電話をしたり、ひょんな事からinesさんに会う。
彼女は75歳一人旅。話し出したら止まらない。夫や息子の仕事、昔話、おばあさんや両親のことまで、きりが無い。
気付くと、11時半を過ぎ、good night!
昨日貰ったAivsレンタカーのレシートに10%offの記述がないので聞きに行ってみた。
借りるときに「ハリファックスで10%引くから」と言っていた事を伝えると、レシートを差し替えてくれた。
その足で、大西洋海洋博物館へ行く。1917年12月モンブラン号とイモ号の接触事故から大爆発を起こしそのまま、港の中に突っ込んで大惨事を起こした
Halifax Explosionの様子を見、ズシーンと私の心に重くのしかかった。映画でも有名なTitanic関連の展示も興味深く、来た甲斐があった。
ウォーターフロントでビーバーテイルという、ビーバーの尻尾のような形の揚げ菓子を買い、食べながら歩く。
1:30、バスティーボからアカディアンラインバスでノースシドニーのフェリーターミナルに向け出発、8時過ぎに着く。
車中でニューファンドランドに帰るという家族と知り合う、彼らはニューフィーと呼ばれている。フェリー待合室で折り紙を出し、鶴を折るととても喜んでくれた。
デジカメはこの当たりでは珍しいらしく、多くの視線を感じた。写したものを見せると「ほぉー!」っと声を上げた。
夜中11:30フェリーに乗り込み出航した。
ニューフィーの家族は私を一緒に連れて行ってくれた。並んで、大きな椅子にゆったり横になった。荷物を置いて船内をぐるぐる見て回って眠りについた。
5時半、日の出のころになると、日の動きは早く感じ、あれよあれよという間に昇っていく。
赤い太陽が細長く海に映えて最高の日の出を見た。警備のおじさんも私のことを気に掛けていてくれて、カメラを持ちながらガッツポーズをとると、
彼はそれに笑顔で応えてくれた。
東に進みIland Parkで一休みする。日が暖かく気持良い。
さらにペギースコーブへ。カルスト台地のような白と緑と海の青、単純な配色の風景に変わる。そこで食虫花ピッチャープラントを見つける。
又ここには、スイスエアーの事故の石碑が立っている。目の前の大西洋が荒々しく、この海の向こうには日本はなく、ヨーロッパがあるのか・・・
ペギーズコーブの灯台へ寄る。海鮮レストランを見つける、勿論ロブスターを頼む。peiのと味が違う。どこが違うのか聞いてみたら、
どうも地形の違いが生態の違いを生んで味も違ってくる、そうか。
そして、いよいよHalifaxに入る。
ユースホステルに荷物を置く。そこで円と恵美に会った。恵美とはシャロットタウンのゲストハウス以来の再会である。久しぶりに日本語を話す。何となく嬉しい。
ハリファックスでは夕方6時から翌朝8時までは路駐がフリーになるので、車は朝まで留め置く。走行162km/1410km
よく空は晴れて気持ちが良い。Victoria公園を目指して歩く。
公園入り口にはbeaconsfieldがある。ビクトリアン様式のお屋敷だ。学生らしいお兄さんが部屋の案内をしてくれた。
当世めずらしい初々しい感じの人で、丁寧に説明をしてくれた。珍しくチップを上げてしまった
庭に出るとよく手入れされた花壇に、鮮やかな芝生の緑が似合っていた。庭の向こうには赤土の海浜がひろがっていた。そのコントラストが胸を打つ。
昼過ぎには、待望のミュージカルを見に行った。舞台はいい、迫力がある。表情がいい、俳優と観客と繋がっている。あちこちで笑いと涙を誘った。
赤毛のアンを見た後、感激を胸に秘め、うきうき気分でピークスワーフの方へ散歩。
海辺のレストランに予約を入れておいた。(夕方から混んでくる)PEI名物大きなロブスターと生カキを食べる。
ここのロブスターは岩の間に住んでいて形もやや丸みを帯びて甘味がある。ここでは溶かしバターに漬けて食べる。
なにもしないでそのままで充分美味しいが茹でる時バターを入れるとみえ、既にバターの香りがしている。たらふく食べた。
もう、食べきれない!というほどのボリュウムだった。海に迫出たパティオで海の香りに包まれながらの食事は格別だ。
たった一人ではちと、寂しいようなもったいないような、そんな気持ちだった。
宿に帰ってアロハの主人に明日のバスの時間を聞くと朝8時に出るという。それに間に合うようにタクシーを予約して寝た。